ファッション用語事典

エスパドリーユ

エスパドリーユとは、甲にキャンバス地を用い、底にジュート麻のローブ・ソールをつけたフランスの民族的履物のウェッジソールサンダルのことをいう。
エスパドリーユは他にエスパドリュー、エスパドリエ、エスパドリルなど様々な呼び名がある。
もともとはフランスとスペインの国境近くの町であるバスクで愛用されていた靴で、靴底にエスパルトの繊維を編み込んでいたことからそう名づけられている。
バスク地方の船員や港湾労働者、地中海沿岸の漁師が紐を足首に何重にも巻いて履いていた。
その後エスパドリーユは、はき心地の良さと、シンプルなデザインが受けて、ヨーロッパ全域に広がった。
ジュートで編まれ甲部分に布を使っている点が、海岸や砂浜を歩くのに適した作りだった為、主にリゾート地で流行した。
田舎らしい素朴な味わいがあり、プライスが手ごろで、丈夫なことから、人気が高まっていった。
現在ではリゾート用からタウン用まで幅広く用いられ、 夏の代表的なリゾート・サンダルとして日本でも定着し始めている。
特にタウン用として甲の素材にスウェードや表皮などを用いたものや、ビットがついたもの、バスケットシューズタイプのものなどさまざまなバリエーションが存在し、リゾート用としてではなく普段のカジュアルの中に取り入れるのが一般的となってきている。ロールアップしたチノパンなどとのコーディネートは今最も旬な着こなしとなっている。
エスパドリーユの代表的なブランドとしてはカスタニエールが有名で、エルメス、セリーヌ、コーチといった超有名ブランドのエスパドリーユも手掛けている。
エスパドリーユ