ブランド事典

ハーディー・エイミス Hardy Amies

ブランド

ハーディ・エイミスは“女王のドレスメーカー”としてエリザベス女王より半世紀を超え寵愛されているブランドです。
1989年に女王陛下よりナイトの爵位を授かった彼は、「サー」の称号を持つ稀有なデザイナーとなりました。

彼は1909年にロンドンの下町で、建築技師の父とオートクチュールの顧客係をする母のもとに生まれました。
母は度々幼い彼を仕事場に連れて行き、生地がたくさん積まれたその仕事場は彼のお気に入りの場所になりました。

学校を卒業後しばらく経った1934年、婦人服店に勤め始めました。
そのお店で瞬く間にデザイナーとしての才能を開花させたハーディはこの時期に多くのことを学びました。
その後第二次世界大戦に入り、軍隊の任務をこなしながらデザイナーとしての仕事を続けていました。

1945年にハーディ・エイミスはついに独立を果たします。
互いに仕事ぶりを認める仕立て人のアーネストを片腕として、サヴィル・ロウにアトリエを開きました。
1948年に初めてエリザベス女王のドレスをデザインし、それ以後もエリザベス女王のみならず故ダイアナ妃や他の王室メンバーのデザインから制作までも行っています。

1950年には同地にブティックを開き、これを機に既製服の販売を開始しました。
1959年には紳士服のカテゴリーにも進出し、メンズウェアとレディースウェアの両方を手がけた初のデザイナーだとも言われています。

ハーディ・エイミスは2003年、94歳で天寿を全うされ、その哲学とスタイルは愛弟子のイアン・ガーラントに受け継がれています。