ブランド事典

グローブ・トロッター Globe Trotter

ブランド

靴作りの原点を今なお守り通す高き職人気質 グレンソン

グローブ・トロッターは特殊紙を何層にも重ね、樹脂でコーティングして作られた「ヴァルカン・ファイバー」の使用で有名なスーツケースの老舗です。
創業は1897年で、当時の流行語から名づけられた「グローブ・トロッター」は「世界を股に掛けて活躍する人」という意味です。
多くの冒険家や旅人たちに愛用されたグローブ・トロッターは、彼らとともに地球上を駆け巡り、現在では世界的なブランドとして確固たる地位を築き上げています。英国王立空軍や英国航空が正式採用し、ウィンストン・チャーチル、アーガイル公爵、ダイアナ妃などのセレブリティも御用達の鞄です。エリザベス女王はエジンバラ公とのハネムーンに特注のグローブ・トロッターを使用しました。

グローブ・トロッター最大の特徴は、ヴァルカン・ファイバーと呼ばれる特殊な素材使いにあります。軽さと弾力性をその特徴とするヴァルカン・ファイバーは特殊な紙を何層も重ね樹脂をコーティングした素材で、当時としては最先端の素材でした。
重量は最も小さい9″ Mini Trunkで1kg、最も大きい33″ Trunkで5、6kg程です。

ヴァルカン・ファイバーは、たわむことでケースに加わった力をうまく逃がすために形状復元能力が高く、歪みや割れに対し、とても強いという特徴をそなえています。
この長所はかの有名な「象が乗っても壊れない」という宣伝コピーに象徴されています。紙の一種であるヴァルカン・ファイバーでつくられた頑丈さを人々はなかなか信用できませんでした。そこでドイツのハンブルグの動物園で、重さ1トンの小象が実際にグローブ・トロッターの上に乗ることになりました。結果は見事につぶれることなく、その堅牢性を実証しました。

グローブ・トロッター社は英国で最も有名なスーツケース・メーカーとして、見ためのシンプルさとは裏腹に頑なまでにハンドメイドにこだわり、現在も日産20個という少量生産のペースを守り続けています。

※グローブ・トロッターは当店では取り扱っておりません。