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グローバーオール Gloverall

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ダッフルコートの定番 グローバーオール

グローバーオール社の前身であるモリス・ファミリーは高級注文服を主な仕事としていましたが、第二次世界大戦の終了後、1951年に英国国防省の委託を受けて終戦で不要となったダッフルコートや手袋などを販売しました。
するとダッフルコートは直ぐに売り切れてしまう人気でした。
そこで、自らダッフルコートの生産を開始し、社名も“グローバーオール”としました。

ダッフルコートの起源としては、ノルウェーなど北欧の漁師が作業着として着ていたもので、17世紀に生まれたという説が有力とされています。
ベルギー・ダッフル産の厚手の紡毛生地を用い、丈は動きやすいようにコートとしては短めの膝丈で、フードは造りつけになっており、フロントはトッグルと呼ばれる木製のボタンを麻のロープに引っ掛けるようにして留めます。
手袋を着けたまま、ボタン掛けが出来るという猟師ならではのニーズを満たしています。
同様の理由からパッチポケットは大振りです。
後にその防寒性能と機能性から二度の世界大戦で英国海軍に正式採用されました。

ダッフルコートはそれまでは無骨でタフな防寒具でしたが、グローバーオールはデザイン、素材、縫製のすべてにこだわり、タウンウェアとして堪えうるものに変えていきました。
木製のトッグルは水牛に角製に、麻のひもは革のひもに変え、パッチポケットにはフラップをつけ、バケツ型のフードはパンケーキ型に変えました。
そして、英国ならではのチェックの裏地をつけました。

顧客の要望に応え、1956年には女性向けの商品も販売を始めました。
その後、スクールウェアとして、子供たちの間にも普及していきます。

グローバーオール社の哲学は最高の素材を使用し、英国職人の技術で妥協を許さない商品を作り上げることです。
現在、グローバーオールはダッフルコートの代名詞になり、その製品は40以上の国に輸出されています。売上の70%は海外です。
1986年の調査によると、英国のアウターウェアーのカテゴリーにおいて、グローバーオールはバーバリー、アクアスキュータムに次ぐ3位の認知度を得るまでになっています。

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